2010年1月7日木曜日

Z1802_介護等体験研究

~使用教材~

フィリア 新学習指導要領版



~リポート作成の際に注意した点~




~Z1802_介護等体験研究_リポート作成例(評点:A)~

 『なぜ介護等体験が小学校・中学校の普通免許状の取得のために必要なのか』


Ⅰ.「生きる力」を育む為に
現代の学校教育が抱える問題には、いじめ、不登校など様々な課題が山積しているが、その原因として、教師と子供の間のコミュニケーション不足が指摘されている。
教師の理解不足や信頼関係を作れないことに起因して、生徒は、自身の自己実現の為に何をすればいいのか分からず、フラストレーションを溜めたまま、延いては意欲の低下に陥る。このような、学校の生命力の枯渇という状況を回復する為には、実生活の体験を通して、実社会とのつながりを取り戻すことを目指さなければならない。
この目的のために、平成8年の第15期中央教育審議会は、次のことを提言している。即ち、これからの子供たちに必要となるのは、自己教育力、問題解決力、及び他人と共に協調し、他人の思いやる心など、豊かな人間性であり、これらを「生きる力」と称し、バランスよく育んでゆくことが重要である。
平成10年に教育職員免許法及び教育職員免許法施行規則が改正され、介護等体験特例法が施行された。これは、教師がまず、生命の本質を体験し、社会的なつながりの意味を体得することを趣旨としている。また、義務教育に携わる教師として、個人の尊厳及び社会連帯の理念に関する認識を深め、教員の資質向上、義務教育の充実の為に必要とされるものである。

Ⅱ.教師の資質と介護等体験の関係について
教職の本質は、人と人との人格的なまじわりにあり、教師には豊かな人間関係創出能力が要求される。また、こうした資質能力は、さまざまな人間との直接的かつ具体的な交流体験を通じて培われるものであり、介護体験での仕事と深い関連がある。
教育は、自分探しのたびを扶ける営みである。つまり、自身の歩んできた道を鑑みて、その家庭から得られた考え方や方法を伝える資質が必要となる。特に、特別学校で児童生徒と関わることは、自身の成長過程を振り返る助けとなるものであり、介護体験の意義となる。
また、障害のある人との関わりにおいては、ノーマライゼーションの観点から、共に社会生活をするのに必要な支援や、その現実を学ぶことで、人として生きる意味や命の尊さ、人権感覚の重要性を再確認する機会になるものと考える。
コミュニケーション能力に関して、さまざまな生徒と関わっていく教師にとって極めて重要な資質である。介護体験を通して、普段関わることの少ない場所で生活することは、固定化された自分の視点を見直し、より広い視野を持つ為に有益である。
介護対象者との接し方について分からないことがあったとしても、自身の行動に十分に注意して、その対応を模索することは、自己教育力、問題解決力といった資質向上を図ることでもあり、また当然のことながら、人間と人間とのコミュニケーション力強化につながるものと考える。

Ⅲ.介護体験での目標
介護体験を通じては、障害者や高齢者への対応といった表面的理解をこえて、さまざまな人とのコミュニケーションを図ることの大切さを意識したい。その為に、まず自分からの自己表現が必要であり、自らの人間性を省みることを含めて、積極的態度で臨むべきであると考える。


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